• カテゴリー別アーカイブ 分解&工作
  • 故障したAtermWR8700Nを分解する。

    自宅のルーターとしてAtermWR8700Nを利用していましたが、突然通信不能となりました。
    リセット等も効かない状態なので分解して廃棄することにしました。

    故障したAtermWR8700N。

    LANとWANともに1GBase-Tポートを搭載した高速ルーターです。

    ブランド名はWARPSTAR。

    筐体にはビスが見つかりませんので、隙間にマイナスドライバーを差し込んでツメを外しましょう。

    隙間に樹脂工具を挟んで開いていきます。
    故障して捨てるモノなので勢いよく♪

    樹脂製のカバーが外れましたが、さらに樹脂カバーに覆われていました。

    よく見るとビスが隠されています。

    トルクスタイプのビスです。

    トルクスドライバーも持っていますが、今回はマイナスドライバーを使って開けてみることに。

    このように、いじり止めピンを避けてマイナスドライバーを差し込みます。

    簡単に外れました。

    ビスを外すとパカッと蓋が開きました。

    チップには熱伝導ゲルが貼り付けされていますが、ヒートシンクなどは見当たりません。

    放熱ゲルは樹脂製の筐体カバーと接触していました。

    樹脂側にもゲルの接触跡がシッカリと残っています。
    樹脂面で放熱するという仕組みは初めて見かけましたが、どの程度の効果があるのでしょうか。

    放熱面の反対側は補強用のリブが入っていました。

    続いて基板を見てみましょう。
    基板上にはアンテナパターンが構成されています。

    チップの詳細を見るために、放熱ゲルシートを削除してみましょう。

    チップ上にはゲルシートの残骸が残っています。
    キレイにふき取りましょう。

    2個有るうちの大きなチップを見てみましょう。
    QUALCOMM ATHEROS社の「AR8316-AK1E」が搭載されています。
    6PortのGigabit Ethernet Switchです。

    そしてもう一つのチップを見てみましょう。
    AR7161-BC1A」が搭載されています。
    Wi-fi対応のネットワークプロセッサです。AR7161型番なので動作クロックは680MHzになります。

    続いて無線部のシールドケースを開いてみましょう。
    半田付け等はされていないので、樹脂工具で簡単に開くことができます。

    ここにもATHEROSのロゴマークがありますね。

    片方のチップは「AR9220-AC1A」です。
    802.11n 2.4GHzと5GHzに対応したWi-fiチップです。

    もう片方のチップは「AR9223-AC1A」です。
    802.11n 2.4GHzに対応したWi-fiチップです。

    ほぼすべてATHEROSチップで構成されているルータでした。
    有線LANのスループットも高速で良い製品でしたが、6年ほどの連続運用で寿命となりました。
    コンシューマ向けの格安製品としては長く使えた方だと思います♪


  • DC-HE1U ドリキャプを分解する。

    HDMIからの動画配信をするために、DC-HE1U ドリキャプを買ってみました。
    この製品はハードウェアエンコーダ搭載なので、低スペックのノートPCでも使えるという点が優れていますね。
    またパススルー出力は独立して動作しており、PCの有無に関わらず接続したままにできるのも魅力です。

    今回購入したDC-HE1U ドリキャプのパッケージ。

    DC-HE1U ドリキャプを取り出してみました。
    最近の製品では見かけることの少なくなった静電気注意の文字。

    マニュアルには「本物の証」と書かれた謎のホログラムシールが。
    DC-HE1U ドリキャプ本体ではなくマニュアルに貼りつけてある理由はよくわかりませんが。

    付属品をすべて取り出してみました。
    本体以外にはUSBケーブル、ACアダプタ、リモコン、ソフトウェアCDなどが同梱されています。

    本体正面の写真です。
    DC-HE1Uの型式とリモコン受光部以外には特に何も見当たりませんね。

    続いて背面です。
    コチラはHDMI出力、HDMI入力、マイク入力、USB端子、AC入力と沢山のインターフェースが並んでいます。

    本体裏面です。
    DC-HE1Uの型式シールが貼られています。

    側面写真です。
    小さなネジのついたカバーがありました。

    では早速分解してみましょう。
    裏面の滑り止めスポンジシールをはがすとビスが現れます。

    プラスドライバーで外すだけでOK

    ビス4本を外すと簡単に分解できました。

    では基板裏面から。
    チップコンデンサやチップ抵抗が目立つ程度で特筆すべき点はありません。

    続いて表面です。
    ヒートシンクの装着されたチップが2個、そのほかにも多数の部品が搭載されていますね。

    邪魔なヒートシンクを外してみました。

    ヒートシンクの下から現れたDMSoCチップです。
    TEXAS INSTRUMENTS社の「TMS320DM368」が搭載されています。
    ARM926ベースの高性能チップです。H264エンコードはこのチップがやっているようですね。

    それに組み合わされるメモリはSAMSUNG社の「K4T1G164QG」を搭載。
    JEDEC準拠の128MB DDR2 SDRAMになります。

    続いてソフトウェアが格納されているフラッシュメモリです。
    TOSHIBA社の「TC58BVG0S3HTA00」を搭載。
    128MB CMOS NAND E2PROMになります。

    ヒートシンクの下から現れたもう一つのチップです。
    EPMI社の「EP9142」が搭載されています。HDMI1.4aに対応したHDMIスプリッターですね。

    そしてもう一つのEPMI社製チップ。
    EPF025A」が搭載されています。80515CoreにSPIやUSBなどの各種インターフェースを統合したものです。

    LATTICEと書かれたものははLattice Semiconductor社製チップ。
    LCMXO2-2000HC-4TG100I」が搭載されています。MachXO2シリーズの製品で、所謂FPGAチップです。

    最後はANALOG DEVICES社のチップ。
    ADV7611」が搭載されています。HDMI1.4a対応のレシーバチップです。
    先ほどのHDMIスプリッターからの片割れを受信してDMSoCに橋渡ししているものです。

    分解ついでに取り外したDC-HE1Uのエンブレム。

    裏返してみてビックリ。事務用?の両面テープで貼られているだけ。。。

    引っ張ると簡単に外れてしまいました。

    なので、スマートフォン等に使用されている高機能な両面テープを貼りつけました。

    エアが噛まないように注意しながらぴったりと密着。これで外れることもないでしょう。

    続いて操作性の悪い電源スイッチから、ホットメルトを取り外し。

    ピンは片持ち仕様に変更して接着しました。
    これで電源スイッチの動きもスムーズになり良い感じです♪

    中身の確認とスイッチ周りの処理が完了したので、元の状態に戻しました。

    電源スイッチを押すと、青いLEDが点灯し電源がONになりました。
    PCの電源や接続状態にかかわらず動作するのは良い感じですね。

    ハンディカム等を利用した高画質の動画配信にはベストな選択ではないでしょうか?
    基板に搭載されている部品もなかなか多く、この価格はお買い得だと思います。


  • アマゾンダッシュボタンを分解する。

    話題のアマゾンダッシュボタンですが、ついに日本でもサービスが開始されました。
    まずは簡単なレビューから、、、分解までやってみたいと思います。

    Amazonから届いたアマゾンダッシュボタン(Amazon Dash Button )です。
    今回はシーブリーズとフルグラを頼んでみました。
    amazon_dash_r02_teardown-1

    パッケージは共通で簡単な印字のみです。
    amazon_dash_r02_teardown-2

    まずは箱から取り出してみました。
    アマゾンダッシュボタン本体と各国の言語で記載されたマニュアルが入っています。
    amazon_dash_r02_teardown-3

    アマゾンダッシュボタンの裏側です。
    再利用可能な青い両面テープが貼りつけされています。
    そのほかにはamazonロゴとCE0682マークがありますね。
    amazon_dash_r02_teardown-4

    アマゾンダッシュボタンの印字を見てみましょう。
    これはシーブリーズですが、プリンタで印字したかのような荒い印字です。
    amazon_dash_r02_teardown-5

    続いてフルグラ。こちらも同様ですね。まぁ使用上の問題はありませんが(^^
    amazon_dash_r02_teardown-6

    二つ並べてボタンを押すと赤いLEDが点灯しました。
    電池はもともと内蔵されているようですね。
    amazon_dash_r02_teardown-7

    では電池交換の練習を始めましょう。
    このボタンは接着によって接合されていますので、少々強引にフタを開ける必要があります。
    今回は精密ニッパとマイナスドライバーでパクリと割ることが出来ました。

    内部には電池交換も可能と思える電池ボックス付きの単4電池が内蔵されています。
    amazon_dash_r02_teardown-8

    電池を取り外してみました。
    シッカリしたバネ接点になっていますね。
    amazon_dash_r02_teardown-9

    初期搭載される電池は、デュラセル社のウルトラです。
    amazon_dash_r02_teardown-10

    製造年月は2016/10となっており、比較的最近に生産されたようです。
    amazon_dash_r02_teardown-11

    内部の電池ボックスは特殊ネジ(T5トルクス)で固定されています。
    amazon_dash_r02_teardown-12

    今回は愛用の便利ドライバーを使いました。
    いじり止め付きのトルクスにも対応したビットが多数入っており、殆どの製品に対応可能です。
    amazon_dash_r02_teardown-13

    今回はT5ビットをチョイス。セット品ながらも非常に精度の高いセットなんですよね♪
    amazon_dash_r02_teardown-14

    T5トルクスドライバーを使うことで難なくネジを緩められます。
    amazon_dash_r02_teardown-15

    ネジを3本外すだけで電池ボックスが外れました。
    端子は基板に直付けされており、側のプラスチック部品だけが外れる構造です。
    amazon_dash_r02_teardown-16

    電池ボックスと基板は共締めなので、続いて基板を外します。
    右側の黒い部品がダッシュボタンですね。
    amazon_dash_r02_teardown-17

    ダッシュボタンを取り外してみました。
    表面側は白いプラスチックのパネルになっています。
    左に見える白いチョボはLED用のレンズ部品です。
    amazon_dash_r02_teardown-18

    裏返してみましょう。
    大きなゴムで成形されており、対ダスト侵入などにも効果がありそうな感じ!
    amazon_dash_r02_teardown-19

    続いて基板を観察してみましょう。
    基本的には非分解構造ではありますが、シルクパターンで電池の方向まで書いてあります。
    応力のかかる電池バネ部品は沢山の場所で半田付けされており、半田クラック対策も万全ですね。
    amazon_dash_r02_teardown-20

    では基板の部品を見ていきましょう。
    まずは基板裏面側から。
    BRSと書かれたチップは「TPS61201DRC」です。TEXAS INSTRUMENTS社の昇圧型コンバータです。
    25Q032と書かれたチップは「N25Q032」です。MICRON社の32Mbit SPIバスメモリです。
    S1749と書かれたチップはデータシートが見つかりませんでしたが、マイクで間違いないと思います。
    amazon_dash_r02_teardown-22

    続いて表面です。
    右側に見えるのはダッシュボタン用のスイッチです。iPhoneのサイドボタン等に使われているものと同じタイプですね。用途を考えれば耐久性は十分でしょう。
    amazon_dash_r02_teardown-23

    一番大きなチップには謎のシール材が貼り付けされています。
    放熱用ではなさそうな雰囲気ですが、とりあえず剥がしてみましょう。
    amazon_dash_r02_teardown-24

    シール材を剥がすとチップが現れました。
    ATSAMG55J19と書かれたチップは「SAMG55J」です。Atmel社のARMベースCPUになります。
    ATWINC1500Bと書かれたチップは「ATWINC1500B-MU」です。Atmel社のWi-fiチップでb/g/n規格に対応しています。
    CYBL10563-68FNXIと書かれたチップは「CYBL10X6X」です。Cypress Semiconductor社のBLE対応Bluetoothチップです。
    amazon_dash_r02_teardown-25

    CYBL10X6X」から伸びているラインはどこに繋がっているのでしょうか。
    amazon_dash_r02_teardown-26

    裏面を見ると半円形のパターンに繋がっていました。
    このパターンはBluetoothアンテナの役目をしているようですね。
    amazon_dash_r02_teardown-27

    ちなみには「SAMG55J」ですが、改造防止などの理由からかガチガチにモールドされていました。
    amazon_dash_r02_teardown-28

    もはや隙間もありませんね。完璧な仕事です(笑)
    amazon_dash_r02_teardown-29

    そして先ほどマイクであると特定した部品ですが、それには理由があります。
    amazon_dash_r02_teardown-21

    先ほどの金属部品の裏側を見ると穴が開いています。
    amazon_dash_r02_teardown-31

    そしてその先にはゴム製のガスケットが。iPhone等で見られるようなマイクと同じ構造なんですよね。
    このマイクで何をしているのかは謎ですが、通話内容が漏えいするような事は無いでしょう(^^
    amazon_dash_r02_teardown-30

    いかがだったでしょうか?
    これほど沢山の部品が詰まったアイテムが僅か500円でゲットできます。

    ポチっと押すだけで翌日には自宅に商品が補充される。
    こんな便利な生活をぜひ体感してみてくださいね♪