• カテゴリー別アーカイブ 分解&工作
  • Amazon echo dot スマートスピーカーを分解する。

    最近話題のスマートスピーカですが、今回は2017年版の新型echo dotを入手したので早速分解してみたいと思います。
    家電などと連動させると様々な操作が音声で行えるということですが、果たしてどのようなハードウェアで構成されているのでしょうか。

    Amazonで購入したecho dot。
    青いコンパクトなパッケージに入っています。

    パッケージには使えるスキルとしてAmazon music、docomo、JR東日本などの企業名が入っていました。
    具体的にはどんなことが出来るのか興味ありますね。

    反対面にはALEXA VOICE SERVICE、BLUETOOTH、WIFIの表記。
    これは装備されているインターフェイスを表しているようですね。

    裏面には機能概要が書かれています。
    ・声だけで簡単操作
    echo dotで、クラウドベースの音声サービス「Alexa」と対話できます。Alexaに話しかけるだけで、情報の検索、音楽やニュースの再生、アラームのセット、スマートホーム対応端末のコントロールなど、いろいろな操作が可能です。Alexaには新しい機能が続々と追加されています。

    echo dotのパッケージ正面です。
    使い方として「アレクサ、音楽をかけて」、「明日の天気を教えて」、「朝6時に起こして」など、基本的な音声コマンドが書かれています。
    人に話しかけるような感じで使えるところがスマートスピーカたる所以なんですね☆

    では早速開封してみましょう。
    シールテープをぺりぺりとめくるだけ。。。

    パカッと開きました。
    amazonロゴが上面に来ていますね。

    中身を取り出してみました。
    紙のクッション材で梱包されています。

    梱包を解いてみました。
    echo dot本体、ACアダプタ、MicroUSBケーブル、マニュアル類が入っていました。

    付属のACアダプタです。
    長さは50mmほど。

    横幅は38mmほど。
    コンパクトに作ってあるので、周りのコンセントを塞ぐこともなさそうですね♪

    ACアダプタの仕様です。
    9W出力で、5.2V 1.8A仕様となっています。
    若干電圧が高いので長めのUSBケーブルでも問題なく使えそうな感じですね。ちょっと貴重な仕様です(^^

    付属の電源用ケーブルは一般的なMicroUSB仕様

    両コネクタ部はネックがしっかりしており、長持ちしそうな感じですね。

    echo dot本体です。
    ホワイトをベースにグレーのトッププレートとなっています。

    直径は83mm。
    ちょうど昔のシングルCDと同じイメージですね。

    厚みは30mmと想像よりコンパクトな感じです。
    このボディサイズで高性能なマイク機能を実現しているのは驚きですね。

    トップの操作面です。
    マイクのミュートボタン、音量大、音量小、発話ボタンが並んでいます。

    外部インターフェースは給電用のMicroUSB端子と3.5㎜ステレオジャックが装備されてます。

    裏面には滑り止めとマイクへのノイズ防止を含めたゴムシートが全面に貼り付けされています。

    ゴムプレートは銘版を兼ねており、各種仕様が記載されています。
    電源は5V 1.8Aとなっており、ACアダプタの0.2V分は電圧降下を見越した余力ということですね。

    どこにもビスが見当たらないので、裏面のゴムをパリッとはがしてみました。

    するとさらに強力な透明シートが。
    これも樹脂工具でバリバリ剥がしていきましょう。

    透明シートを剥がすと、ビスが見えました。
    分解防止用にトルクスビスが使用されていますが、問題ありませんね。

    いつも愛用のドライバーセットから、トルクスT8番をチョイス。

    マグネットでパチッと装着できるのでとっても便利。
    手早く装着完了です(^^

    特にネジロック等も施工されておらず容易に緩みました。

    ビスは全部で4本。
    少し長めですが一般的なトルクスタイプなので、分解は容易です。

    ビスを外すと、下部と上部の2つに分離しました。

    まずは下部をチェックしましょう。
    白いプラスチックの中に、黒い樹脂部品が入っています。
    電極が見えることから電気部品のような感じですね。

    特に固定はされておらず引っ張ると取り出しできました。
    よく見るとスピーカーでした。

    スピーカーの音が出る部分はホコリ防止のガスケットが装備されており、意外としっかり作られている印象です。

    スピーカーを取り出した抜け殻です。
    黒いシールは不要部分の穴を埋めているようですね。

    また底面にはRFIDチップが搭載されていました。
    NFCとは互換性が無い規格のモノでした。
    おそらくAmazonでの製品管理用に装備されているのでしょう。

    また外周部にも黒いテーピング処理がありました。
    おそらく下部と上部の接合部の隙間を埋めるための処理ですね。

    続いて上部のパーツを見てみましょう。
    echo dotは鋳造アルミをベースに基板などが装備されており、なかなかしっかりした作りです。

    まずはフレキシブルケーブルを外しましょう。
    樹脂工具でコネクタの後ろ側をパチッと持ち上げればロック解除できます。

    フレキシブルケーブルを外したので、トップの操作パネルが分離できました。

    黒く見えていたのはゴム製のシートです。
    ボタン部からのダスト侵入防止というよりも、マイクとスピーカーの防音目的ではないでしょうか。

    操作パネル部の基板を剥がしてみました。
    ボタン部は厳重にシーリング処理されており、防水という訳ではありませんが少々の水気やダストから守ってくれそうな感じですね。

    またマイクミュートボタンにはLEDも仕込んでありました。

    先ほどの基板の反対面です。
    見て驚くのは金色の部品が沢山並んでいることですね。
    これは指向性のMEMSシリコンマイクですね。どの方向から話しかけても反応できるように多数のマイクアレイでデジタル処理されているようです。

    マイク2本ごとにA/Dコンバータが装備されていました。
    これはTEXAS INSTRUMENTSの「TLV320ADC3101」ですね。
    miniDSP付きのステレオA/D converterとなっています。

    こちらのS3103 3236Aと書かれたチップはカスタム品でしょうか。
    情報を探してみましたが素性は不明でした。。。

    各マイクの両端にはRGBフルカラーのSMD LEDが仕込まれています。
    これはステータス表示で回転表示したり、反応中のマイク方向を示したり、様々な用途に使われています。
    金色に輝くMEMSシリコンマイクは、裏面に穴が開いておりそこがマイクになっています。

    続いて下部パーツから基板を外してみました。
    アルミハウジングはシールドと放熱を兼ねた設計のようですね。

    アルミハウジングには熱伝導ゲルシートが貼り付けされていました。
    これは無線部と思われるシールドケース部を冷却する目的のようです。

    取り外したメイン基板です。
    こちらの面はCPUや無線部のシールドケースと電源ICなどが実装されていますね。

    このICには冷却機構は装備されていませんでした。
    搭載されているのはMEDIATEK製の「MT6323LGA」です。
    MEDIATEKといえばスマホのCPUでおなじみですが、これはサブシステムの電源管理ICです。

    メイン基板裏面です。
    基板の左右には無線用のアンテナパターンが引いてありますね。
    2.4GHz wifi/5.0GHz wifi/Bluetoothなどが包括されています。

    そして裏面に唯一搭載されているICはTEXAS INSTRUMENTS製の「TLV320DC3203」ですね。
    192Hz/32Bit対応のDACとなっており、echo dotの内蔵スピーカーを鳴らします。

    このように多数のマイクアレイでどのような状況でも音声を的確に聞き分けてくれるという仕組みになっていました。
    echo dotのマイクアレイ部は見所の多い部分でもありますね。

    いかがだったでしょうか。
    内部構造もさることながら、実際に使ってみると近未来を体感できる素晴らしいデバイスでした。

    ホームオートメーションなどの連動も今後研究してみたいと思います。


  • RAVPowerジャンプスターター 8000mAhを分解する。

    RAVPowerジャンプスターターを買ってみました。
    今まで車にはブースターケーブルを積んでいましたが、結局のところ救援車がいない状況では役に立たず。
    というわけで、最近よく見かけるモバイルバッテリータイプのモノを探してみました。
    ジャンプスタートといえば100Aを超える大電流が流れることから、ノーブランド品には抵抗があります。

    今回は信頼できるメーカーということで、RAVPower社のRP-PB007を選びました。
    パッケージ自体は通常のモバイルバッテリーと同じようなデザイン。

    一般的なモバイルバッテリーとの違いは、この表記ですね。
    8000mAh CAR JUMP STARTER と書かれています。ジャンプスタート機能が売りのようです。

    パッケージを開けてみましょう。
    エメラルドグリーンが美しい小分けの箱が登場しました。

    さらにその箱を開けると、モバイルバッテリーが登場しました。
    これだけ見ればジャンプスターター機能があるのか!?と思ってしまいますね。

    もう一つの小箱を開けると、ブースターケーブルやポーチが出てきました。
    これを見ればジャンプスターターと一目でわかりますね(^^

    本体スペックをおさらいしましょう。
    Model:RP-PB007
    Battery Capacity:8000mAh/29.6Wh
    Input:DC 5V 2A
    Quick charge 2.0 Output:DC 5V/2.4A,9V/2A
    Starting Current:150A
    Peak Current:300A

    バッテリ容量は8000mAhと比較的大きなもので、バッテリーの充電は2Aの高速充電に対応。
    さらにUSB出力はQuick charge 2.0にも対応しているので、対応機器の急速充電も可能となっています。
    ジャンプスターターの性能としては12V150Aまで。ピークは300Aという性能です。

    USB出力コネクターはUSB3.0を連想させるブルーのもの。
    Quick chage 2.0対応というのがうれしいですね。

    さらに、LEDランプを内蔵。明るさ調整やSOS点滅などいろいろなモードがあります。
    ジャンプスターターとして使う時にもLEDランプは重宝しそうですね☆

    JUMPER CABLEと書かれたゴムキャップ。
    この奥にジャンプスターター用のコネクタが隠れています。

    ゴムキャップを開けてみました。
    大電流が流せそうな大きなコネクタが姿を現しました。
    金メッキ厚も十分といった風合いのコネクタです。

    ここに接続されるジャンパーケーブル。
    ケーブル根元には黒い箱が装備されており、ブーストボタンやLEDが並びます。

    reverseは赤いLEDが内蔵されており、逆接続時にLEDとブザー音で知らせてくれます。
    correctは緑のLEDが内蔵されており、正常接続時に点灯します。
    BOOSTボタンは完全に上がってしまったバッテリに対して、初期充電を行うボタン。

    裏面には利用方法が記載されています。
    英語表記ですが、簡単な単語ばかり並んでいるので問題ないでしょう。

    ジャンパーケーブル根元のコネクタ。
    こちらも金メッキの高級そうなコネクタになっています。
    ちなみにコネクタ真ん中の四角い穴も接点になっています。仕様上は3Pコネクタですね。

    ここでモバイルバッテリー本体のサイズを計測してみました。
    横幅は83mm

    高さは171mm

    厚みは18mm

    マニュアルにも仕様が記載されています。
    充電時間は3~4時間と大容量バッテリとしては標準的なモノ。
    これをジャンプスターター時は数秒で使い切るのですからなかなか恐ろしい代物。

    マニュアルは基本的に日本語表記なので安心ですね。

    ジャンプスターターとしての利用方法も日本語とイラストで詳細に記載されています。

    接続順序もこのマニュアルを見れば一目瞭然♪

    またトラブル時の対処方法まで記載されているので、安心して使えそうな感じです。

    ここでふとバッテリー本体に目をやると、六角ビスを発見しました♪

    というわけで、いつも愛用している精密ドライバーセットの登場です。
    あらゆる作業に対応できる便利なもの。HDDの分解などにも重宝しますね。

    今回は六角ビットをセレクト。

    精密ドライバーを差し込んで、くるくる回すだけ。

    計6本のビスが外れました。

    すると特に接着等もなく、パカッとフタが開きました♪
    やはり目につくのは極太の配線ですね!

    ジャンプスターター用のコネクタにはCP-3000と書かれた青いコネクタを装備。

    コネクタの先はリチウムバッテリーに直結されています。
    モバイルバッテリー内にはヒューズ等の保護系統は装備されていません。

    USB出力部分を見てみましょう。
    最近のモバイルバッテリーとしては若干部品点数が多め。

    USB出力部のチップには「fitipower」の「FP6600Qを採用。
    Qualcomm® QC 2.0/3.0両対応のチップとなっていますが、本バッテリでは2.0対応機能のみ利用されているようです。

    もう一つ目立つICは「HOLTEK」の「HT66F0185」を搭載。
    EEPROM搭載の組み込み向けマイコンですね。

    基板裏面を見てみましょう。
    コイルとICが並んでいますね。充電用の昇圧回路でしょうか。
    コイルの横には「NCEPOWER」の「NCE30P25S」が装着されていました。
    P-Channel Power MOSFETですね。

    このモバイルバッテリーはジャンプスタート時の監視機能なのか、バッテリーにも多数の配線が伸びています。

    太い線はジャンプスタート用ですが、それ以外に赤、白、黒と複数伸びていますね。

    さらにバッテリーにはサーミスタも装備されていました。
    最近のモバイルバッテリーではサーミスタを省略した製品が多いですが、しっかりと外付けしているのは安心感がありますね。

    さらに基板表面からも配線が一本。
    CP-3000というコネクタに伸びていますので、ジャンプスターター用の信号線となっているようです。

    となると、先ほどの黄色い線の行き先が気になりますね。
    このようにジャンパーケーブルの根元には黒い箱が付いているので、この中身も調査したいところ。

    ジャンプスタート用ということで、強力なワニ口もついています。
    バネもなかなか強力で、しっかりと電流を流せそうな感じ。

    ケーブルには10AWGの極太線を採用。
    長さが短いことも相まって、電力供給用としては十分ではないでしょうか。

    先ほどの根元の黒い箱がやっぱり気になりますよね。
    という訳で、様々な工具を用意してみました。

    格闘すること数分。。。
    何とか先が見えてきました(^^

    苦労の末、パカッと開きました。
    このような作業をする際は、手をケガしないように工具の持ち方、力を入れる向きなど、しっかりと考えてからおこないましょう。

    開いたというよりは割ったに近い断面(笑)

    黒いボックスの内部に格納されていた基板です。
    黒い線は直結、赤い線は何か表面のデバイスを経由しているようです。

    基板を裏返してみました。
    赤い線から伸びているデバイスは大容量のリレーでした。

    搭載される大容量リレーは自動車用グレードのもの。
    hongfa」の「HFV7-P」です。
    リレー本体には70Aと書かれていますが、モータのような誘導負荷には150Aまで耐えられるようです。

    続いて基板を眺めてみましょう。
    逆接続時の警告ブザーやLEDなどが目立ちますね。

    唯一搭載されているICはは「HOLTEK」の「HT66F004」を搭載。
    本体側と似通ったチップが採用されていますね。

    リレー付近には逆接続検出用の回路が装備されていました。

    その他にはスイッチや三端子レギュレータなど、一般的な部品で構成されていました。

    基板内部を通過する配線の半田状況をみてみましょう。
    しっかりと大量の半田で処理されていますね。

    リレー側も同様に大量の半田で接続されています。
    これであれば接触不良や電流不足による不具合も皆無でしょう。

    この黒い箱にはリレーによる安全回路が組み込まれていました。

    恐ろしいことですが、世の中にこのような安全装置が存在しないジャンプスターターも流通しているそうです。
    皆様もジャンプスターターを購入される際は、価格だけではなく、安全性という面からも製品選びをされてみることをお勧めします。


  • テクノコアインターナショナル TC-S40Nを分解する。

    テクノコアインターナショナルのTC-S40N急速充電器を分解してみました。
    ニッケル水素電池を急速充電しながらもメモリ効果を発生させないIC&C方式の充電制御がされています。
    また大電流のパルス充電を行うことで少し弱ったバッテリが元気に復活する効果も。
    こんなに素晴らしい充電器ですが、数年前に採算等の面から販売が終了しており、今では入手困難となっています。

    予備を含めて2台所有しているもの。
    デジイチのストロボ用バッテリの充電用に重宝しています。
    ホワイトとシルバーの2色がありますが、基本的にどちらも同じものです。

    本体正面の印字を見てみましょう。
    Ultra High Speed Battery Charger with advanced I.C&Cと書かれています。

    裏面の銘版を見てみましょう。
    超高速充電器 形式:TC-S40N
    製造はもちろん日本製です。
    バッテリー1本当たりの出力電流は驚異の1.8V/3.5Aというスペック。この大電流をパルス印可することでメモリー効果を抑制しつつ高速充電を可能としているんですね。

    本体の電源はAC100-240Vまで対応。
    ノートPCなどと同じタイプの電源コードで接続します。

    大電流充電ということで発熱に対応させるための冷却ファンも装備。万全の体制です。

    さらに冷却ファンと反対側には大型の通風孔を装備。中には銅板も見えており、放熱には気を使った設計のようです。

    トルクスドライバーで分解可能なので早速開けてみましょう。
    ちなみに、こちらはメインで使っているホワイト機。冷却ファンのスリットを切り取って放熱性を向上させています。

    ビス4本を外すとパカッとひらきました。
    冷却ファンの配線が切れないように注意しましょう。

    まず基板を見て驚くことは、充電器とは思えないほど豪華な部品構成でしょうか。
    銅の放熱板2枚が目立ちますが、その周辺にもパワー系デバイスが多数備わっています。
    赤いシールが貼られてたものはワンチップマイコンで充電を制御しているソフトウェア等が格納されているようです。

    では基板の表面も見てみましょう。
    電源用のスイッチングトランスの周辺には大量の電解コンデンサを装備。
    3.5Aもの充電電流に対応した電源回路となっています。

    基板のこの部分だけを見ていると、汎用のスイッチング電源基板を見ているかのようです。
    ここまで作りこまれたニッケル水素充電器はなかなか見かけないですよね(^^

    中央の青い部品はセラロックです。
    これは従来の水晶発振子に代わるもので、充電がソフトウェア制御されている証ですね。

    この充電器は4本のバッテリーが同時充電可能となっていますが、実態は1本ずつ順番に充電するものです。
    そのため、電池ボックス1本ごとに同様の構成の充電回路が装備されています。
    同じ回路構成が4本並んでいるような感じです。

    この銅板は放熱用というよりは、裏面に装着されているAD/DCコンバータ「TOP246PN」のEMIシールド用のようですね。

    こちらのダイオードは大電流に対応するため銅板で放熱をしていますね。
    新電元「SF10SC4」のようですね。

    購入から数年ぶりに分解してみましたが、非常にお金がかかった設計になっていますね。
    今のところ2台とも調子よく動いていますが、故障すると同じものが手に入らないのは痛いところです。
    どこか国内メーカーでI.C&C方式の充電器を販売してくれないものでしょうか。