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  • グラグラになったMicroUSB端子 を強化する。

    グラグラになったMicroUSB端子 ということで、充電速度が遅い、充電が途中で止まる、などの症状が出ていたスマホを修理してみました。MicroUSB端子を強化すべく今回登場してらったのはDOOGEE X5proです。
    Android5.1とAndroid6.0の2台を運用していますが、よく利用する方の端末は充電用MicroUSB端子がグラグラなので修理してみたいと思います。

    DOOGEE製格安スマホ。
    左の端末はオフィシャルファームでAndroid6.0化されています。
    そして右側はAndroid5.1のもの。

    DOOGEE X5proの充電端子は本体上部にあります。

    ここに充電用のMicroUSBケーブルを接続してみると左にグラグラ。。

    右にグラグラ。。。
    こんな状況なので、ショートして故障しないか心配になります(^^;

    MicroUSB端子を観察してみましょう。
    こちらは正常な端末のMicroUSB端子。

    そしてこちらがグラグラになってしまったMicroUSB端子。
    端子が開いているのがわかりますが、金属ハウジング自体の厚みも異なるように感じます。

    端子自体が少し奥まった場所に存在していることもあり、金属ハウジングの部分が短いということも影響しているのかもしれませんね。

    充電部分を修理する作業なので、当然のことながら電源を切ります。

    電源が切れたら、SIMカードとMicroSDカードを取り出しましょう。
    バッテリーも同様に取り外します。

    続いて本体裏面のビスをすべて外しましょう。
    一般的なプラスドライバーでOK。

    取り外すビスは本体下部スピーカ部の6箇所以外をすべて取り外します。

    一本だけネジロックが塗布された、若干長いビスがあります。
    それ以外は共通のビスなのでどんどん外していきましょう。

    iPhoneなどは狂気のビス種で構成されていますが、このスマホは共通部品が多く助かりますね。

    長いビスはこの部分に使用されていました。
    それ以外はすべて同じビスなので、ビスは2種類と覚えておきましょう。

    続いて樹脂工具でバックパネルを取り外します。
    基本的には外周部がツメで固定されているので、角の部分から攻めていきましょう。

    比較的簡単に、パリパリと外れます。

    取り外しに成功しました。
    両面テープや配線類はありませんので、思い切って作業しましょう。

    取り外したバックパネルです。
    左右に見える端子はバックパネルに一体化されたアンテナ部品です。

    左側の端子はLET系統のアンテナです。

    右側はWi-fi等のアンテナとなっています。
    Zenfoneもこのようなタイプのアンテナになっていましたね。

    続けて本体部分を見てみましょう。
    格安スマホですが、本体はアルミ鋳造のフレームで比較的堅牢に作られています。

    本体上部のメイン基板です。
    コネクタは右側の液晶パネルに接続されるもの。それ以外は上部に集中している感じですね。
    主要パーツはシールドケースに収められています。

    まずは本体上部に並んだ3つのコネクタを外します。
    樹脂製の絶縁工具を利用すると安心ですね。

    バックカメラ、フロントカメラも取り外しました。
    どちらも同じコネクタになっていますね。互換性があるのでしょうか?

    続いて本体下部に伸びているアンテナコネクタを外します。
    こちらも樹脂製の絶縁工具が安心♪

    続いて右側の液晶パネルへとつながるコネクタを外します。
    このコネクタは黒い部分を持ち上げることで緩めるタイプです。慎重に作業しましょう。

    これで終わり!
    と焦ると事故がおこります。サイドボタンは半田付けされているので、ボタンシートを外します。

    このように樹脂工具を使って両面テープで接着されている面を外します。

    最後にメイン基板を固定しているビス4本を外します。

    ビスが外せたらメイン基板を持ち上げますが、タッチパネル系のケーブルが裏面に残っています。
    勢いよく持ち上げると引きちぎってしまう恐れがあるので、注意しましょう。
    ここも、液晶パネルのケーブルと同様に、黒い部分を持ち上げて外しましょう。

    メイン基板を取り外した後の本体。
    アルミ部品は左右だけかと思っていましたが、基板裏側もアルミ製でなかなかしっかりした作り。

    では、外したメイン基板を眺めてみましょう。
    こちらは基板表面です。
    左からMicroUSB端子、SIMカードスロット、SIMカードスロットと並びます。
    こういったインターフェイスだけで、基盤の1/3以上を占めているんですね。

    そして裏面です。
    こちらはCPUや無線部などが格納されたシールドケースが大部分を占めています。

    では、問題のMicroUSB端子を見てみましょう。
    こちらは裏面ですが特に問題はありません。半田状態もよさそうですね。

    そして表面です。嵌め合い部分が外れて、ぱっくりと開いていますね。
    これが原因でグラグラしていたというわけです。

    まずはピンセット等で元の形にもどします。
    この状態でケーブルを差し込んでみると、カッチリとした状態に戻りましたが、すぐに再発しそうな予感。。。
    半田等で補強するのがよさそうですね。

    半田付けをする前にカプトンテープを用意します。

    カプトンテープを適当なサイズに切り取りましょう。

    そして、MicroUSB端子の内側に貼り付けます。
    これは半田が浸透してしまって、コネクタ内部に付着するのを防止する目的です。

    今回はセラミックヒーター搭載のGoot CXR-41を使用しました。
    すぐに加熱するのに加え温度回復も早いので、簡単な作業にはもってこいですね。

    使用した半田は0.3mmの極細タイプ。
    太い半田だと供給量が過剰になりがちなので、このような細かい半田を少し常備しておくと活用範囲が広がりますね。

    単純にハウジングの上部に半田を供給して補強してみます。

    こんな感じで、パックリ開いていた箇所がキレイに元通り♪

    しかし、半田だけでは強度面で不安があるので、さらなる補強を考えます。
    準備したのはMicroUSB端子が半田付けされた基板。

    ペンチを使って、バリバリとむしり取りました(笑)

    取り外したMicroUSB端子を解体します。
    今回は周りのハウジング部分の金具のみ使用したいと思います。

    先ほど解体したハウジングをニッパでカットし、スマートフォンのMicroUSB端子の上にセットしました。
    サイズはこの程度でよさそうです。

    接合させたい面に薄く半田メッキを行います。

    スマートフォンのMicroUSBに重ねて、上から半田コテで加熱しました。
    すると、半田が溶け出してガッチリと接合されました。
    これでMicroUSB端子が開いてしまうことはありません。

    横から見ても、しっかりと半田が浸透しています。
    端子自体の厚みが増すことについては、本体側にスペース的余裕があることを確認してあるので大丈夫です♪

    試しにMicroUSBケーブルを差し込んでみると、凄い剛性感が!
    新品時ですら比較にならないくらい、しっかりとした感触です。

    仕上げにダスト侵入を防止するため、カプトンテープで端子部分の隙間をふさいでおきました。

    あとは元通り組み立てるだけ。
    忘れがちなのはカメラ部分のホコリ対策です。ブロアーでしっかりとダストを飛ばしておきましょう。

    いかがだったでしょうか?
    DOOGEE X5proと違う機種でも同様の事例があるのではないでしょうか?
    コネクタの形状にもよりますが、比較的簡単に補強できるので試してみてはいかがでしょうか。
    充電速度が遅い、充電が途中で止まる、などの症状はこれで解消することも多いと思います。


  • 故障したAtermWR8700Nを分解する。

    自宅のルーターとしてAtermWR8700Nを利用していましたが、突然通信不能となりました。
    リセット等も効かない状態なので分解して廃棄することにしました。

    故障したAtermWR8700N。

    LANとWANともに1GBase-Tポートを搭載した高速ルーターです。

    ブランド名はWARPSTAR。

    筐体にはビスが見つかりませんので、隙間にマイナスドライバーを差し込んでツメを外しましょう。

    隙間に樹脂工具を挟んで開いていきます。
    故障して捨てるモノなので勢いよく♪

    樹脂製のカバーが外れましたが、さらに樹脂カバーに覆われていました。

    よく見るとビスが隠されています。

    トルクスタイプのビスです。

    トルクスドライバーも持っていますが、今回はマイナスドライバーを使って開けてみることに。

    このように、いじり止めピンを避けてマイナスドライバーを差し込みます。

    簡単に外れました。

    ビスを外すとパカッと蓋が開きました。

    チップには熱伝導ゲルが貼り付けされていますが、ヒートシンクなどは見当たりません。

    放熱ゲルは樹脂製の筐体カバーと接触していました。

    樹脂側にもゲルの接触跡がシッカリと残っています。
    樹脂面で放熱するという仕組みは初めて見かけましたが、どの程度の効果があるのでしょうか。

    放熱面の反対側は補強用のリブが入っていました。

    続いて基板を見てみましょう。
    基板上にはアンテナパターンが構成されています。

    チップの詳細を見るために、放熱ゲルシートを削除してみましょう。

    チップ上にはゲルシートの残骸が残っています。
    キレイにふき取りましょう。

    2個有るうちの大きなチップを見てみましょう。
    QUALCOMM ATHEROS社の「AR8316-AK1E」が搭載されています。
    6PortのGigabit Ethernet Switchです。

    そしてもう一つのチップを見てみましょう。
    AR7161-BC1A」が搭載されています。
    Wi-fi対応のネットワークプロセッサです。AR7161型番なので動作クロックは680MHzになります。

    続いて無線部のシールドケースを開いてみましょう。
    半田付け等はされていないので、樹脂工具で簡単に開くことができます。

    ここにもATHEROSのロゴマークがありますね。

    片方のチップは「AR9220-AC1A」です。
    802.11n 2.4GHzと5GHzに対応したWi-fiチップです。

    もう片方のチップは「AR9223-AC1A」です。
    802.11n 2.4GHzに対応したWi-fiチップです。

    ほぼすべてATHEROSチップで構成されているルータでした。
    有線LANのスループットも高速で良い製品でしたが、6年ほどの連続運用で寿命となりました。
    コンシューマ向けの格安製品としては長く使えた方だと思います♪


  • DC-HE1U ドリキャプを分解する。

    HDMIからの動画配信をするために、DC-HE1U ドリキャプを買ってみました。
    この製品はハードウェアエンコーダ搭載なので、低スペックのノートPCでも使えるという点が優れていますね。
    またパススルー出力は独立して動作しており、PCの有無に関わらず接続したままにできるのも魅力です。

    今回購入したDC-HE1U ドリキャプのパッケージ。

    DC-HE1U ドリキャプを取り出してみました。
    最近の製品では見かけることの少なくなった静電気注意の文字。

    マニュアルには「本物の証」と書かれた謎のホログラムシールが。
    DC-HE1U ドリキャプ本体ではなくマニュアルに貼りつけてある理由はよくわかりませんが。

    付属品をすべて取り出してみました。
    本体以外にはUSBケーブル、ACアダプタ、リモコン、ソフトウェアCDなどが同梱されています。

    本体正面の写真です。
    DC-HE1Uの型式とリモコン受光部以外には特に何も見当たりませんね。

    続いて背面です。
    コチラはHDMI出力、HDMI入力、マイク入力、USB端子、AC入力と沢山のインターフェースが並んでいます。

    本体裏面です。
    DC-HE1Uの型式シールが貼られています。

    側面写真です。
    小さなネジのついたカバーがありました。

    では早速分解してみましょう。
    裏面の滑り止めスポンジシールをはがすとビスが現れます。

    プラスドライバーで外すだけでOK

    ビス4本を外すと簡単に分解できました。

    では基板裏面から。
    チップコンデンサやチップ抵抗が目立つ程度で特筆すべき点はありません。

    続いて表面です。
    ヒートシンクの装着されたチップが2個、そのほかにも多数の部品が搭載されていますね。

    邪魔なヒートシンクを外してみました。

    ヒートシンクの下から現れたDMSoCチップです。
    TEXAS INSTRUMENTS社の「TMS320DM368」が搭載されています。
    ARM926ベースの高性能チップです。H264エンコードはこのチップがやっているようですね。

    それに組み合わされるメモリはSAMSUNG社の「K4T1G164QG」を搭載。
    JEDEC準拠の128MB DDR2 SDRAMになります。

    続いてソフトウェアが格納されているフラッシュメモリです。
    TOSHIBA社の「TC58BVG0S3HTA00」を搭載。
    128MB CMOS NAND E2PROMになります。

    ヒートシンクの下から現れたもう一つのチップです。
    EPMI社の「EP9142」が搭載されています。HDMI1.4aに対応したHDMIスプリッターですね。

    そしてもう一つのEPMI社製チップ。
    EPF025A」が搭載されています。80515CoreにSPIやUSBなどの各種インターフェースを統合したものです。

    LATTICEと書かれたものははLattice Semiconductor社製チップ。
    LCMXO2-2000HC-4TG100I」が搭載されています。MachXO2シリーズの製品で、所謂FPGAチップです。

    最後はANALOG DEVICES社のチップ。
    ADV7611」が搭載されています。HDMI1.4a対応のレシーバチップです。
    先ほどのHDMIスプリッターからの片割れを受信してDMSoCに橋渡ししているものです。

    分解ついでに取り外したDC-HE1Uのエンブレム。

    裏返してみてビックリ。事務用?の両面テープで貼られているだけ。。。

    引っ張ると簡単に外れてしまいました。

    なので、スマートフォン等に使用されている高機能な両面テープを貼りつけました。

    エアが噛まないように注意しながらぴったりと密着。これで外れることもないでしょう。

    続いて操作性の悪い電源スイッチから、ホットメルトを取り外し。

    ピンは片持ち仕様に変更して接着しました。
    これで電源スイッチの動きもスムーズになり良い感じです♪

    中身の確認とスイッチ周りの処理が完了したので、元の状態に戻しました。

    電源スイッチを押すと、青いLEDが点灯し電源がONになりました。
    PCの電源や接続状態にかかわらず動作するのは良い感じですね。

    ハンディカム等を利用した高画質の動画配信にはベストな選択ではないでしょうか?
    基板に搭載されている部品もなかなか多く、この価格はお買い得だと思います。