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PIXEL G1S LEDライトを分解してみた。

写真

前回の記事で簡単なレビューを実施したPIXEL G1S LEDライトですが、今回は本来の目的である分解をやってみたいと思います。
製品レビューをやっているサイトは多数ありますが、なぜか分解しているサイトはありません。

まず分解。
まず分解。

分解作業の前に安全対策として、内蔵バッテリを放電させておきましょう。
バッテリの残量がゼロであれば絶対安全というわけではありませんが、

エネルギー量を減らしておくことは万一の事故の際に有効に働くはずです。

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まずはケースを開けてみる

PIXEL G1S LEDライトは裏面から4本のビスで固定されています。
このビスは六角穴付皿ビスとなっています。
サイズは1.5となっています。工具のサイズを間違えないように注意しましょう。

ビスは全部で4本です。
長さはすべて同じなので、特に注意点はありませんね。

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パカッと開いて内部を確認

先ほどの4本のビスを外すと、アルミ製のバックパネルが外れました。
体積の大半はバッテリーが占めているようですね。

ライト本体側の写真です。
面積の大半はリチウムイオンバッテリーとなっており、筐体サイズぴったりになっており、ほぼクリアランスはありません。

バッテリーと筐体の隙間には安全対策のサーミスタが入っていました。
充放電時のバッテリー温度を監視しているようですね。
比較的大型のバッテリーを搭載しているので、このような配慮はありがたいですね。

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サブ基板を取り外す

まず分解。
まず分解。

基板には電流が流れている可能性があるので、

不用意にビスを落とさないように注意して!

まずは一番表面にあるサブ基板(表示基板)の取り外しです。
内部のビスはすべてプラスビスとなっており、特殊な工具は不要でした。

一般的なプラスビス4本で固定されていました。
こちらも長さはすべて同一となっています。

先ほどのサブ基板を持ち上げてみました。
このサブ基板は有機ELの表示機能の他に、メイン基板との通信、ジョグダイヤルも接続されています。
つまり、サブ基板と呼んでいる方はCPU基板、その裏に有るものがパワー基板といった構成になっています。

CPU基板を取り外して、パワー基板と分離してみました。

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バッテリは公称通り7.4V 3200mAhを搭載

バッテリは7.4Vとなっており、電源電圧のUSBよりも高い電圧となっていました。
充電時は5V電源を使うと昇圧というプロセスが入るため、充電時間や発熱の面で不利になりますね。
QC3.0対応のUSB電源を使うことで快適に利用することが可能でしょう☆

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LED基板はRGB LED + 白色LED + 黄色LEDの3素子で構成

LED基板はRGB LED + 白色LED + 黄色LEDの3素子で構成されていました。
製品名的にはRGBビデオライトとなっていますが、演色性確保のためにはやはり一般的な白色系のLEDが必要だったようですね。
そのため、LED素子は総数150灯となっており、RGB、白色、黄色のそれぞれが50灯ずつ装備されています。

LED部分を拡大して撮影しました。
RGB LEDをよく見ると3つのチップが搭載されているのが分かりますね。
RGB LEDは非常に小さな素子なので光量的には劣るものだと思われます。

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パワー基板をチェックしてみる

CPU基板の奥側に装着されていたパワー基板をチェックしてみましょう。
この基板は裏側にLED基板があり、半田で背中合わせに合体されています。

LED基板との接合部を見てみると、RGB、白色、黄色のそれぞれが接続されているのが分かりますね。


SPN2054と書かれたチップは「SYNC POWER CORP」製のMOSFETです。
12V/12AのNチャンネルMOSFETです。
LED回路と同じ個数が搭載されており、全部で5個搭載されています。

JW3655E」と書かれたチップは「JWJOULWATT」製のリチウムイオンバッテリーコントローラです。
入力電圧4.2V~21.0Vに対応しており、リチウムイオンバッテリーは1~4セルに対応。
いまはこんな便利なコントローラチップが存在しているんですね。
チップ自体はUSB PDでもQC3.0でもどちらの電圧でも受け入れできるような感じですね。

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CPU基板をチェックしてみた

CPU基板の裏面を見てみましょう。
裏面にはパワー基板との通信を行うフレキシブルケーブル、ジョグダイヤルのフレキシブルケーブル、サーミスタが接続されています。
LEDの点灯信号はこちらの基板で生成し、パワー基板に指示を出すようなイメージですね。

搭載CPUはSTマイクロSTM32F030C8です。
Arm® 32-bit Cortex®-M0 CPU となっており、I2C、USARTs、SPIs、各種IO
などのインターフェイスを備えています。
そういえば「ゲームアンドウオッチ」も同シリーズのValu-line CPUを使用していましたね☆

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分解のまとめ

LEDライトの内部構造は以上のようになっていました。
基本的には大型バッテリーと余裕のあるパワー素子でLEDを駆動するような仕組みとなっています。
PIXEL G1S LEDには各種エフェクトや豊富な調整機能がありますが、これらはすべてCPU基板のソフトウェアで実現されてたんですね。

実際に分解してみて分かったことは、内部はしっかりとした作りになっており強度なども確保されているように感じます。
またLEDも演色性を確保するためにあえて多数を配置するなど、性能的な配慮も感じ取れます。

ただ、カメラ機器として考えた場合に防水性という点ではあまり期待できないのが残念なポイントでした。
私自身は雨などの中でもカメラやフラッシュをそのまま使う撮影スタイルです。
なので、このライトに関してはイメージビジョン社の「リトラトーチ2」と同じような運用をすると壊れてしまうと思います。
ただこれらの弱点はバックパパネル周辺へのシーリング、ジョグダイヤルと電源スイッチへのグリスアップなどで対応できそうですね。

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一般的な作業灯としても有用

私自身は自動車に積み込んで作業用や非常時に使うライトとして運用する予定です。
やはりUSBで簡単に充電できること、内蔵スタンドで自立できること、光量調整により長時間運用できることなどを考えると、なかなか便利かもしれませんね。
モバイルバッテリーからの給電を受けながら長時間点灯も可能というのは大きなポイントです☆


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