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クラシックミニスーパーファミコンを分解してみた。

ゲーム

今年も発売になったニンテンドークラシックミニ。
今回はスーパーファミコン版となっていますので、昨年同様に分解してみました。
コンパクトボディに21本ものゲームソフトが搭載されており、懐かしのゲームを楽しむことが出来ます。
CLV-S-SHVF Mini Super Famicom TearDown!!

まずは外観ですね。
当時のカラーリングをリアルに再現したパッケージ。そのままコンパクトになったイメージ♪

裏面には搭載ソフトウェアの紹介と本体の説明などが書かれています。
F-ZEROやマリカーなど対戦レースが大好きだったので、今回も友人たちとたっぷり楽しめそうです(^^

パッケージ緑面を見てみましょう。
本体以外にもUSB電源アダプタが必要なこと、クラシックミニファミリーコンピュータと同じものが使えることも書いてあります。さすがは任天堂ですね。

パッケージ黄色面です。
ここには内容物が書かれています。
セット内容は、
●本体1台(CLV-301)
●専用コントローラー2個(CLV-202)
●ハイスピードHDMIケーブル1本
●USBケーブル(電源供給用)1本
●取り扱い説明書・保証書
保証書に関しては分解した時点で無効なので捨てておきましょう(^^;

ではパッケージを開けてみました。
クラシックミニスーパーファミコンも段ボール製のトレイになっており、昔ながらの発泡スチロール製パッケージには出会えませんでした。時代の流れですね。

内容物をとりだしてみました。
本体より大きなコントローラーが目立ちますね☆
内容物としては本体、コントローラー、ケーブル類になります。

本体裏面をみてみましょう。
4本のゴム足がある程度で、これといった特徴はありません。
本体型式はCLV-301と刻印されています。

本体背面です。
スリットの形状など、スーパーファミコンの特徴を忠実に再現。
このように雰囲気が再現されるのはうれしいですね♪
コネクタ類はMicroUSBコネクタとHDMIコネクタに変更されています。

つづいて本体正面です。
この角度からみると当時のスーパーファミコンと全く変わりませんね。

スイッチのRなど当時のモノとそっくり。
個人的には電源スイッチの感触が大好きだったのですが、同じ形状というだけでも涙モノです。
ちなみにカートリッジ部は固定式でシャッターも開きません。
3Dプリンタ等で可動式に改造してみるのも楽しいかもしれませんね。

スーパーファミコンといえば、このロゴマーク!
本体への印刷ではなく、別部品となっておりシールが貼り付けされていました。

付属のハイスピードHDMIケーブル。Nintendoロゴ入りの専用品が採用されています。

MicroUSBケーブルにNintendoロゴはありませんでしたが、太めの高品質なものが採用されていました。
これならば電力供給にも不安はありませんね。

ではコントローラーと本体を接続してみましょう!
あれっ、コネクタ形状が違います。。。
もしかして付属品のキッティング不良でしょうか??

実はコネクタ形状はだけは従来のモノとは違っていたんですね。
本体裏面にこのようなスリットがありますので、ピロっと引き出してみましょう。

すると。。。
奥から違う形状のコネクタが出てきました(^^

こんな感じです。
スーパーファミコンのイメージとは違いますが、新しい規格のコネクタとなっています。

コントローラーを差し込んでみました。
一旦差し込んでしまえば当時のイメージと変わりませんね。
懐かしく新しい、そんな感じです☆

ここで昨年発売のご先祖様と並べてみました。
本体サイズはスーパーファミコンの方が小さいですね。
高性能になったのにダウンサイジングを実現。まさに任天堂の電子技術のなせる業です。

ではもう一枚、ご先祖様と比較してみましょう。
背面同士をならべて写真をパチリ。あれっ、配置が似ていますが気のせいでしょうか。。。

では、早速ですが分解作業にはいりましょう。
まずは本体裏面にある黒いゴム足をはがしましょう。

ゴム足の奥には普通のプラスねじが隠れていますので、一般的な精密ドライバーで取り外しできます。

この通り、普通のビスです。分解作業が捗りますね(^^

外したビス。4本とも同じサイズ、形状となっていました。

先ほどのビスを4本外すだけで、パカッと開きました。
開けるときはメイン基板とスイッチ基板をつなぐフレキシブルケーブルを切断しないように注意しましょう。

ファミコンの時は本体側に2枚の基板が搭載されていましたが、今回はカバー側にも搭載されています。
まずは切断の恐れがある、フレキシブルケーブルを先に外しておきましょう。

まずはスイッチ基板を外してみましょう。
3本のビスで固定されているので、それを外すだけでOK。ここも通常の精密ドライバーで大丈夫です。

取り外したスイッチ基板。
スライド式の電源スイッチと、リセットスイッチが実装されています。
リセットスイッチの電極パターンはファミコン版とは違いますね。こちらの方が接触不良が少なそうな形状です。
基板の型式はFTM-SHVC-Doughter-01となっています。ドーターボード1ってことですね(^^
1P-1172X01-2010というのは図面番号でしょうか。

ここもファミコン版との大きな違い。
赤いLEDが搭載されています。ここはぜひ再現してほしかったところなので嬉しい☆

カバー側の抜け殻です。
基本的にはすべてはめ込みとなっていますので、カスタムはやりやすそう!
カセット部分の開閉機構を組み込むには少し工夫が必要かもしれませんね。

続いて本体側を分解してみましょう。
ファミコン版と違い、コントローラーがコネクタ式になっているので、まずは基板とコネクタを分離する必要があります。

まずはコントローラー1側のコネクタを外します。

続いてコントローラー2側のコネクタを外します。
どちらもロック機構等はありませんので、グイッと引っ張るだけでOK。

それよりも気を付けたいのはこちら側。
シールドフレームに直接半田付けされているので、あまり配線を引っ張ったりすると切れてしまいそうです。
慎重に作業を進めましょう。

続いてメイン基板の取り外しです。
基板を覆うシールド板の4隅にビスがあるので、外していきましょう。

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最後にHDMIとMicroUSBの間にあるビスも外します。
基板は5本のビスで固定されているので、外し忘れがないように注意しましょう。

メイン基板の摘出が完了しました。
コントローラーと比較すると基板の小ささが際立ちますね。

メイン基板が外された本体。
基板下スペースは大きな空間となっているので、モバイルバッテリの搭載など改造の夢が広がりますね。

続いてメイン基板を覆う、シールド板を外してみましょう。
CPU冷却用の放熱ゲルで張り付いているので、スライドさせずに垂直に持ち上げましょう。

慎重を期す方は専用の工具で隙間を広げていくと良いでしょう。
生産されてからの日が浅いせいか、今回は簡単にペロッとはがすことが出来ました。

シールド板を取り外したメイン基板です。
ブルーの熱伝導ゲルシートはシールド板側にくっついていました。

ではメイン基板の裏面から見てみましょう。
ファミコン版と似通った構成となっていますが、再検証が必要ですね。

まずは映像出力用のHDMIインターフェースICです。
EPMI社の「EP952」を搭載。一般的なHDMI1.4対応となっておりどのテレビとも相性良く接続そうです。
生産ロットは17年18週となっており、今年前半に生産されたチップのようです。

そして、ここに注目!
ファミコン版では搭載されていなかった、470μFの電解コンデンサが搭載されています。
電力不足によるトラブルを回避するためなのか、スーパーファミコン化されて必要な電力が増えたのか。
いずれにせよ電源の安定化にはうれしい装備ですね。

では続いてメイン基板表面を見てみましょう。
目立つのは4個のICですね。

メイン基板の型式はFTM-SHVC-Main-01となっています。
そして図番と思われる表記は1P-0172X00-4010です。

では搭載部品の構成を調査していきましょう。
メインCPUはALLWINNER社の 「ALLWINNER R16」が搭載されていました。
Cortex-A7クアッドコアですね。
組み合わされるメモリも同様にSK hynix社の「H5TQ2G63GFR」となっていました。
JEDEC準拠の256MB DDR3 SDRAMです。
つまりこの構成は昨年のファミコン版と全く同じです。
伝播遅延のパターンなども同様でした。

続いてソフトウェア格納用のフラッシュメモリを見てみましょう。
ファミコンとスーパーファミコンではソフトの容量が根本的に違いますので、メモリが大容量化されているのではないでしょうか。
搭載チップはMACRONIX社の「MX30LF4G18AC」なので、512MB SLCフラッシュです。これもファミコンと同様ですね。

最後のチップは電源ICです。
X-Powers社の「AXP223」を搭載ということで、これも昨年と同じ仕様。
周辺部品の配置やパターンに至るまで感動的なほど同一設計です。

HDMIコネクタとMicroUSBコネクタです。固定部がリード形状となっており、抜き差しに対する耐久性は高そうです。

このようにスルーホールでガッチリ固定されています。

そして今更ですが、シールド板も昨年と同じ板金でした。

ここまでの内容でまとめてみると、
・メイン基板そのものは新設計となっている。
・搭載チップは基本的に同じもの。
・各チップ周辺のパターンはモジュール化されている。
・電源部は少し強化された。
という状況です。つまりソフトの焼き直しだけでスーパーファミコン化したということですね。
ファミコン版が再販されるという噂が出た時点である程度予測はしていましたが(^^)

では、続いて新設計のコントローラーを分解していきましょう。
発売当時は4色のボタンが新鮮だった記憶があります。

コントローラー裏面です。
5本のビスで固定されているので強度は高そうですね。

型式はCLV-202となっています。

では早速分解してみましょう。
ここも普通のビスなので、一般的な精密ドライバーでOK。

パカッと開きました。

配線は4芯となっています。ファミコン版と同じ信号仕様でしょうか!?

ちなみにLRボタン部分んは別基板となっており、細い配線で接続されています。
ここも分解時には切断しやすい場所なので慎重に作業してくださいね。

コントローラー基板を取り外しました。
LRキーのプラスチックは別部品となっていました。

スイッチ部は基本的にメンブレン仕様。

十字キーを外してみました。
ゴムパーツはファミコン版とは違うものとなっています。

そして特徴的なA/B/X/Yボタンです。
誤組付け防止のポカヨケ形状になっており、完全にバラバラにしても元通りに戻せますね。

セレクトボタンとスタートボタンはゴムスイッチだけで構成されていました。

取り出したコントローラー基板です。
電極部のパターンはファミコン版と同様の電極形状ですが、十字キー部の絶縁距離が少し大きくなっていますね。

型式はFTM_SHVC_Controller VA_01となっています。
図番は1P-0174S00-1030でした。

搭載チップにも変化がみられます。
TSSOP20パッケージのチップは、STmicro製の「SMT8S」です。
ファミコン版ではWCP 405が搭載されていましたが、ここは大きな変化点ですね。

コントローラー基板と配線の接続部は直接半田付けされていました。
昨年のファミコン版より半田付けがうまくなったような!?(笑)

では純粋にゲームを楽しんでみたいと思います。

現時点では非常に入手困難となっているようですが、皆さんも頻繁にamazon等をチェックしてみてくださいね。

コメント

  1. Hiro より:

    「470mfの電解コンデンサが搭載」とありますが、470μFの間違いですね

    • まず分解。 より:

      Hiroさん、こんにちは。
      早速記事の方を訂正させていただきました。
      誤記の指摘ありがとうございました。情報提供に感謝いたします。