テクノコアインターナショナル TC-S40Nを分解する。

テクノコアインターナショナルのTC-S40N急速充電器を分解してみました。
ニッケル水素電池を急速充電しながらもメモリ効果を発生させないIC&C方式の充電制御がされています。
また大電流のパルス充電を行うことで少し弱ったバッテリが元気に復活する効果も。
こんなに素晴らしい充電器ですが、数年前に採算等の面から販売が終了しており、今では入手困難となっています。

予備を含めて2台所有しているもの。
デジイチのストロボ用バッテリの充電用に重宝しています。
ホワイトとシルバーの2色がありますが、基本的にどちらも同じものです。

本体正面の印字を見てみましょう。
Ultra High Speed Battery Charger with advanced I.C&Cと書かれています。

裏面の銘版を見てみましょう。
超高速充電器 形式:TC-S40N
製造はもちろん日本製です。
バッテリー1本当たりの出力電流は驚異の1.8V/3.5Aというスペック。この大電流をパルス印可することでメモリー効果を抑制しつつ高速充電を可能としているんですね。

本体の電源はAC100-240Vまで対応。
ノートPCなどと同じタイプの電源コードで接続します。

大電流充電ということで発熱に対応させるための冷却ファンも装備。万全の体制です。

さらに冷却ファンと反対側には大型の通風孔を装備。中には銅板も見えており、放熱には気を使った設計のようです。

トルクスドライバーで分解可能なので早速開けてみましょう。
ちなみに、こちらはメインで使っているホワイト機。冷却ファンのスリットを切り取って放熱性を向上させています。

ビス4本を外すとパカッとひらきました。
冷却ファンの配線が切れないように注意しましょう。

まず基板を見て驚くことは、充電器とは思えないほど豪華な部品構成でしょうか。
銅の放熱板2枚が目立ちますが、その周辺にもパワー系デバイスが多数備わっています。
赤いシールが貼られてたものはワンチップマイコンで充電を制御しているソフトウェア等が格納されているようです。

では基板の表面も見てみましょう。
電源用のスイッチングトランスの周辺には大量の電解コンデンサを装備。
3.5Aもの充電電流に対応した電源回路となっています。

基板のこの部分だけを見ていると、汎用のスイッチング電源基板を見ているかのようです。
ここまで作りこまれたニッケル水素充電器はなかなか見かけないですよね(^^

中央の青い部品はセラロックです。
これは従来の水晶発振子に代わるもので、充電がソフトウェア制御されている証ですね。

この充電器は4本のバッテリーが同時充電可能となっていますが、実態は1本ずつ順番に充電するものです。
そのため、電池ボックス1本ごとに同様の構成の充電回路が装備されています。
同じ回路構成が4本並んでいるような感じです。

この銅板は放熱用というよりは、裏面に装着されているAD/DCコンバータ「TOP246PN」のEMIシールド用のようですね。

こちらのダイオードは大電流に対応するため銅板で放熱をしていますね。
新電元「SF10SC4」のようですね。

購入から数年ぶりに分解してみましたが、非常にお金がかかった設計になっていますね。
今のところ2台とも調子よく動いていますが、故障すると同じものが手に入らないのは痛いところです。
どこか国内メーカーでI.C&C方式の充電器を販売してくれないものでしょうか。