先日、100円ショップのダイソーに行ったところ、調光器対応タイプのLED電球が売っていたので買ってみました。調光器非対応の物は良く売られていますが、調光対応のタイプは非常に珍しいですね。
しかも価格は300円と非常にリーズナブル。
逆位相タイプの調光器で正常に動作するのか、内部構造はどうなっているのか、そのあたりを紹介してみたいと思います。
ダイソーの調光器対応LED電球とは
このようなカラフルなパッケージで店頭に並んでいました。
調光器対応タイプと非対応タイプが並んで売られていたので、購入時は間違わないように注意が必要ですね。
明るさは40W相当品で485lm/5.5wと少し控えめな出力です。
配光角度は180°となっており、広範囲に光が回り込むタイプとなっています。
ダイソー調光器対応LEDのスペック
電球サイズは110mm x 60mmとなっており、一般的な電球器具に適合します。
密閉器具や非調光器具にも対応しているので、万能タイプのLED電球となっています。
口金はE26で実消費電力は5.5wとなっています。
定格寿命は4万時間なので、LED電球としては一般的なスペックですね。
外観をチェック
パッケージからLED電球を取り出してみました。
見た目はシンプルで外装はすべて樹脂製となっています。
LED電球の印字は外箱のスペックと同一になっています。
PSEマークも印字されており、日本の環境で安全に使えそうです。
調光器や密閉器具には対応していますが、非常灯、水銀灯、断熱器具には対応していません。
調光器を買ってみた
今回は調光器対応という物を確認したかったので、調光器を2種類ほど買ってみました。
Panasonic WTC57582W(埋込逆位相調光スイッチC)
一般家庭では最も良く使われていると思われるパナソニック製の逆位相調光器です。
LED専用タイプとなっているので、LED以外の負荷は接続できません。
DAIKO DP-37154G(LED用逆位相調光器 3路スイッチ付)
こちらはダイコー製の調光器です。
LED専用の逆位相タイプとなっています。
いずれも近年のLED照明に対応した逆位相タイプの物となっています。
逆位相タイプとは波形に工夫がしてあり、低照度時の騒音(ジーっという音)を軽減したものになります。
今回のダイソーLED電球も無音で動作していました。
調光器と接続する回路を作成する
今回の記事はPanasonic製のWTC57582Wを利用した回路を紹介したいと思います。
※実際に施工する際は電気工事士の方に取り付けを依頼するようにしてください。
パナソニック製のWTC57582Wを取り出してみました。
照度調整部のカバーは簡単に取り外す事が可能です。
上部のダイヤルで照度調整、下部のスイッチでON/OFFを操作するタイプとなっています。
WTC57582Wの裏面です。
1.6mmのVVFコードを差し込んで使うタイプとなっており、施工は非常に簡単です。
今回は実験用にE26ソケットを購入してきました。
昭和レトロな感じが良いですね☆
実験用という事でコンセントに差し込むタイプの結線を行いました。
このように回路間に挟み込むだけなので、非常に便利な調光スイッチとなっています。
DAIKO製も同じ結線でOKです。
調光器に接続して点灯させてみた
では実際に調光操作をしてどのように変化するのか実験してみました。
照度ダイヤル0%
照度ダイヤル50%
照度ダイヤル100%
このように連続可変出来て明るさを調整したい用途には便利ですね。
また点灯時のチラつきもなく、すっきりとした点灯状態でした♪
ちなみに、Panasonic製のWTC57582Wにはこのようなプッシュ式の最低照度設定ボタンがあり、ダイヤル0%時に消灯しない最下限設定を行うことも可能です。
LED電球を分解してみた
逆位相制御タイプの調光器でも正常に動作することが検証できたので、LED電球を分解してみる事にしました。
本体と発光部はシーリング材で接着されていました。
隙間をナイフで広げながら接着を剥がすとパカッと分割しました。
LEDはSMDタイプの物が7素子装着されていました。
基板にはLS0293/E473015と記載がありました。
低出力で点灯させてみました。
ちらつきもなく、各素子均等に発光しています。
少しパワーをあげてみました。
基板やシーリング材も白色なので効率よく光を反射していますね。
ちなみにLED基板はアルミ製となっており放熱面でも配慮されています。
(アイリスオーヤマではメタルサーキットと呼ばれるものと同等です)
制御基板を取り出してみました。
表面にはコンデンサやコイルなどが装着されていました。
基板裏面にはSHPC-Z DD0158と記載があります。
こちらの面にはICやダイオードなどの半導体も搭載されていますね。
出力側には80v150μfのコンデンサが搭載されていました。
また調光対応という事もあり、専用のLEDドライバICが搭載されているようです。
ただし、型式等は読み取れませんでした。
カメラの設定を変えて再度撮影するとICの印字が読めました。
搭載されるICはMAXIC製のMT7890です。
SCR調光に対応したLEDドライバICですね。様々な保護回路等も搭載されており、容易に調光LED回路が組めるようになっています。
ダイソー調光LED電球のまとめ
分解するまでは単純な整流回路+コンデンサ程度の物かと考えていました。
しかし、実際に内部を確認すると専用ICを採用するなど、しっかりと調光システムに適合した製品となっていました。
この商品を取り扱っている店舗は少ないように感じますが、LEDドライバ回路の部品取り用としても非常にコストパフォーマンスが高いように感じました。お気に入りの照明器具を調光対応に改造するなど、このLEDの用途は幅広そうです。
分解後はすぐに廃棄したので、寿命に関する評価は出来ていませんが、逆位相調光スイッチとの適合性は良好でした。
調光回路無しでも利用可能になっていますので、通常とLED電球としても利用可能です。
コメント
今日はLED電球を分解してみたた 大変参考になりました先日ダイソーへ行これではない40W型を購入したんです100円+10%=110円でしたが60W型は自宅にありましたが明る過ぎと考えチェンジし成功でしたまずさんは分解後に捨てるとのコメントされてましたがほんとうですか?使用できるでしょうけれど
また win10-win11アップデートの件やフォクでも出品が出てますねcro2duoでも改装してインストールした例も拝見してます(MS非公認ですね)この件私もなる早で相乗りをしたくなりました。ありがとうございますまた良い企画が楽しみです。私に不足に知恵をnetで拾えばまたオリコウになります。頭脳知識が広がりましたまだまだ発展途上中です。
はっちゃんさん、こんにちは。
今回購入したLED電球は動作検証のために分解したため、元に戻す事は想定しない分解方法をしてしまいました。
もっとも一度開封したこともあり、安価なモノなら安全のために廃棄という考えも重要かと思います。
(万一、火災などになっては元も子もありませんから)