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4Kテレビを分解してみた。TOSHIBA 43M520X

レビュー

いよいよ、4Kテレビを分解してみましょう。
43M520Xの本体裏面にあるビスを外すだけで簡単に開くことが出来ました。
裏面カバーは本体中央部から下部にかけてをカバーしており、本体上部の黒い部分は開きませんので注意しましょう。
基板構成は左から電源基板、液晶ドライバ基板、メイン基板と3枚構成になっています。

まずは電源基板をチェックしてみましょう。
スイッチングトランスやコンデンサなどを含めて薄型部品の採用が目立ちますね。

電源基板の出力は細いハーネスだけが伸びており、省電力化が進んでいると感じ取れますね。

中国製造を物語るフォントを発見。1号线、2号线と書かれています(笑)

電源基板に搭載される子亀サブ基板をチェックしてみましょう。
右側のQFPチップは「dialog SEMICONDUCTOR」の「iW7027」です。
これは液晶バックライトの制御用で16チャンネルのLEDドライバを内蔵しています。
左側のチップは「MICROCHIP」の「PIC24FJ32GA002」です。
一般的な16BitのPICマイコンですね。

続いて電源基板のパワー素子部分をチェックしてみましょう。
左から順に、
SINO-MICROELECTRONICS」の「HBR10150
WUXI CHINA RESOURCES HUAJING MICROELECTRONICS」の「2CZ2545
ON Semiconductor」の「MBR20100
いずれもダイオードですね。日本では聞きなれないメーカーの素子も積極採用されていますね。

続いてもう片方のパワー素子部分をチェックしてみましょう。
左のチップは型式が読み取れませんでした。
中央部と右側は、「WUXI CHINA RESOURCES HUAJING MICROELECTRONICS」の「CS10N60F」で10A Power MOS-FETでした。

その他寿命に関係しそうなパーツであるコンデンサをチェックしてみましょう。
NXAと表記がありますが、「韓国SAMYOUNG ELECTRONICS」です。

背の高いCapXonと書かれたコンデンサは「台湾CAPXON ELECTRONIC IND.CO.,LTD.」の物ですね。

こちらの黄色いコンデンサも「韓国SAMYOUNG ELECTRONICS」ですね。

AiSHiとかかれたコンデンサは、「中国AiSHiグループ」です。

日本メーカーのコンデンサが使われていない事にショックがありましたが、中国でも大量のコンデンサが生産され世界中で使われている時代です。
一般民製品であれば必要にして十分な寿命が確保できるのでしょう。あまり気にしないことにしましょう。



続いてメイン基板です。
非常にコンパクトにまとめられた基板で、HDMI等のコネクタも直付けとなっています。
大型のヒートシンクが目立つ以外には特徴はなさそうですが。。。

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チューナーモジュール横に4つ並んだチップ。
一番右側とそれ以外で型番が違っています。
一番右のチップは、「SONY」の「CXD2857ER」です。
ISDB-S3(Integrated Services Digital Broadcasting for Satellite, 3rd generation)つまり、4K/8Kに対応した復調LSIです。
残りの3つは「CXD2856ER」となっていますので、従来の2K放送までに対応した復調LSIになります。
2K放送は2番組録画しながら別チャンネルが試聴できる、4Kは1番組のみという制限はこのチップ構成からきているものですね。

内蔵スピーカーのアンプにはバーブラウン「TAS5756M」を搭載。
DAC内蔵のデジタルアンプチップです。やはりBurr-Brownというと高性能の代名詞。
上部には同じチップを搭載できるパターンがありますが、こちらはモノラル仕様なので43BM620Xモデルのウーハー用でしょうか。

LANコネクタの脇に装備されているチップは、「TOSHIBA」の「THGBMNG5D1LBAIL」でした。
EMMC5.0に準拠した400MB/sの4GBメモリです。

無線LANモジュールは別基板で実装されています。
Lite-On Technology Corp」の「WN4517R」を搭載。
USBインターフェイスで接続されるWiFi基板となっています。

液晶パネル型式は「HE425T5U51TA」となっていましたが、詳細なデータは見当たりませんでした。

液晶ドライバ基板は「V-by-One HS」と「LVDS」の変換をしているのでしょうか?

メイン基板からの出力線が16芯であることからも、元の信号は「V-by-One HS」であることが伺えますね。
4Kパネルとなると従来とは違う技術で実装されている箇所も多くなり、技術面は詳しくありませんが内部観察が楽しいです(^^

ちなみに壁掛け用の固定ビス穴は上部2か所はフレームに接続されていますが、下部2か所はバックパネルのプラスチックに固定されているだけでした。
壁掛けの際は上部2か所から固定することを忘れずに。

43M520Xの上部は金属製の黒い化粧カバーでおおわれていますが、実はカバーではありませんでした。

よく見ると鉄板に黒い塗装を施しただけ。。。
ここ10年でテレビの設計も随分変わったなぁと印象深い箇所でした(笑)

4Kテレビを分解する内容は、いかがだったでしょうか?
お正月特別企画という事で頑張って記事を書いてみました。
B-CASとA-CASの過渡期ということもあり、このテレビには両方が装備されていました。
今後はB-CASカードがなくなりA-CASに統合されるような気もしますが、これから10年間はこのテレビに頑張ってもらいたいと思います♪



コメント

  1. 渡邉 おさむ より:

    分解したはいいものの、10年間元に戻して使うにしてもメーカー保証効かないんじゃ…

    • まず分解。 より:

      渡邉 おさむさん、こんにちは。
      保証が効かない事も含めて自己責任で分解を楽しんでいますよ☆
      もっとも国内メーカーの製品が短期間で故障するとも考えていないので、大きな問題ではないと考えています。

  2. 旅のものです より:

    ざぶとん 10枚。