広告が表示されます

3COINS(スリーコインズ)で売られているSMART CAMERAを分解してみた。

スマートフォン

買い物で立ち寄った3CONISで面白い製品があったので買ってみました。
スリコと言えばちょっと高品質な300円均一というイメージですが、ついにスマートカメラ(セキュリティカメラ)のようなものまで販売されるようになりました。
また価格も3800円と安価なのでお試しで購入するのにも最適な感じでなので、こちらのスマートカメラを分解調査してみたいと思います。
今回購入したものはMODEL:2424/GH01という型式です。

こちらの写真は製品パッケージと店頭POPです。

店頭POPにはSMART CAMERAと記載されており、「カメラが動きを検知してスマホで見守る」と記載されています。特徴を箇条書きにしてみました。
・動く被写体を追いかける「自動追尾」機能
・動く被写体に反応して撮影する「動体検知」機能
・赤外線モードで暗い場所も撮影OK
・カメラとアプリ側で通信できる「双方向通話機能」
・外出先から室内を確認出来て安心
・日本語アプリで操作も簡単

なるほど、デジタルガジェット類に詳しくなくても簡単に使えそうな印象を受けますね。

そして価格は驚きの3800円(税込み4180円)と非常に格安です。

利用にはスマホアプリが必須で「GH Smart」というものを利用するようです。

専用アプリを使用することで、自動追尾や動体検知なのでAIチックな機能も簡単に設定できるという内容になっています。これなら初心者の方でも使いこなせそうな印象ですね。スリコで売るにはちょうど良さそう!

ちなみに製品スペックも店頭POPに記載されいたので紹介しておきます。

イメージセンサ 1/3 CMOS
画素数 200万画素(1920×1080)
最低被写体照度 0.1lux(赤外線LEDオン時)
レンズ F2.0
視野角 水平:73°、垂直:40°、対角88°
焦点距離 4mm
インターフェイス USB Type-C、MicroSD(Max256GB)、内蔵マイク、内蔵スピーカ
通信方式 IEEE802.11b/g/n
セキュリティ WEP、WPA、WPA2
対応コーデック H.264
フレームレート 最大15fps

PTZ可動範囲 左右:355°、上:40°、下:15°、デジタルズーム
モーション検知距離 5m
画像補正 WDR
搭載機能 単方向/双方向通話、自動追尾、動体検知、サイレン、プライバシー
ONVIF規格 準拠
動作温度範囲 5℃~40℃
動作湿度範囲 20%~80%(結露なきこと)
電源 5V1A (5W)
外形寸法 H105mm x W71mm x D71mm
重量 170g

スペックで気になったのはONVIF規格に準拠しているところ。
スマホアプリ専用と書かれていますが、設定によってはNASなどと連携させることも可能かもしれませんね。

では製品パッケージを見てみましょう。
黒い化粧箱にSMART CAMERAの文字と製品写真が印字されており、非常にシンプルな印象です。

iPhone & Android
IEEE802.11 b/g/n
\3,800 (税込 \4,180)
記載はこれだけと非常にシンプルです。

裏面には製品スペックの記載がありますが、基本的には製品POPと同じ内容です。

製品特徴も店頭POPと同様です。

そのた注意事項や特徴などが印字されています。

ではパッケージを開けてみましょう。
上部のフタを開くと丸い物体が登場しました。

緩衝材をすべて取り外して、内容物を並べてみました。
・SMART CAMERA本体
・USB Type-Cケーブル
・取り扱い説明書
・保証書
・アプリダウンロードカード

アプリダウンロードカードにはQRコードが印字されており、スマホで簡単にアプリをダウンロードすることが可能です。

保証書を見ると、メーカー名が3COINSではなく、GREEN HOUSEとなっていました。
つまりこの製品はGREEN HOUSEのもので、3COINSブランドで売られているだけという事になります。
アプリの長期供給性などを考えるとGREEN HOUSE製というのは非常に安心感がありますね。

この手の製品としては珍しく?取扱説明書の中身も豊富でしっかりと記載されいます。
最近はアプリ見て適当に使ってね。みたいな製品が多い中では非常に良い印象を受けました。

ちなみにサポート連絡先もグリーンハウスとなっています。

続いてカメラ本体をチェックしてみましょう。
優しい感じの球体デザインとなっており、無骨な感じは一切ありません。

本体後方にはUSB Type-C端子とスピーカーがあります。

カメラ部の下部にはリセットスイッチとMicroSDカードスロットがありました。
店頭モックを見ている限りではMiroroSDカードスロットが見当たらなかったのですが、目立たず良い場所だと思います。

カメラ裏面を見てみましょう。
3点のゴム足が装備されており、本体は安定感があります。
国内メーカー品という事で技適マークもあり、安心して使うことができますね。

本体を一通り眺めたので、そろそろ分解に入りたいと思います。
まずは本体裏面のゴム足を外してみます。

するとビスが3本見えたので、プラスドライバーで取り外します。

3本のビス。一般的なビスなので分解は容易ですね。

裏ブタが外れました。

USB Type-Cコネクタは2線式で電源供給のみに利用されておりデータ通信等は出来ない仕様です。

USB Type-C基板のコネクタを外して分離しました。

カメラ側を見てみましょう。
ここにはPTZ用のチルトモーターが搭載されています。

スポンサーリンク

モーターは、Chongqing Linglong Electronic Co., LTD製の24BYJ48です。
4相 5線式ステッピングモーターで5V 2W 800gf-cmの仕様となっています。

上部に見えるグレーの物体はスピーカーで、ゴム製のパーツで囲われています。

こちら側にはモーターとスピーカ以外の部品が見当たらないため、続いて球体部のカメラ側を分解してみます。
ビス等での固定はなく、隙間を広げてパカッと開くタイプになります。

簡単に開くことができました。
カメラ側、爪で固定されているだけと驚くほどシンプルな作りです。
落下等させた場合は開いてしまう可能性も否定できませんが、屋内通常利用には問題ないでしょう。

カメラ部には4本のケーブルが接続されていますが、一部全く同じ仕様のコネクタがあるため、片方に合いマークをつけておきました。

すべてのコネクタを外すと3つの部品に分割することができました。

ちなみにチルト機構も樹脂部品で作られており、軽量コンパクトな作りです。
本体の軽さにもつながっていますので、価格帯を考えれば全然OKな仕様だと思います。
またチルド稼働時にケーブル類をかみこまないような設計もしっかりとされています。

カメラ部の基板を見てみましょう。
JSOA301_V2.0
2404 25009LJ
という記載がありました。

メインチップのチップはANYKA製のAK3918EN080です。
HD IP Camera SoCでARM926EJコアを搭載しています。
画像処理性能はMJPEG 720p 30fps / H.264 720p 30fpsとなっており、MMC/SD Interface / USB2.0搭載です。
SMART CAMERAとしての製品スペックは15fpsとなっていますが、フルHDの場合には15fpsとなる仕様の可能性が高いですね。

ソフトウェアが格納されているのは一般的な64MBitのシリアルNORフラッシュメモリで、MD25Q64CSIGが搭載されています。

ではカメラ基板を取り外してみましょう。

カメラ基板とハウジング部分はケーブルで接続されていました。

ケーブルはハウジング部分の隙間に接続されているので、ハウジング部のカバーを外してみましょう。

カメラ部の化粧カバーが外れました。
内部には赤外線LEDとステータスLEDが装備されています。

ちなみに基板上部には空きランドがありました。
イメージ的にはCdSセンサー等が装備されて、赤外線LEDの制御を行うようなイメージですが、果たして。。

化粧カバー側にもパーツが収まるような溝がありました。

カメラ基板を正面から見てみましょう。
中央部にはカメラレンズが装備され、周辺に各種デバイスがあります。

カメラレンズは調整ネジ部が接着されていました。
おそらくピン等が調整済みで固定されていると思いますので、今回はレンズ部分は分解しませんでした。

カメラ周辺はも比較的多くのチップ部品が装着されています。

本体下部の金属板はWi-fi用のアンテナ部品です。

WifiチップはALTOBEAM製のATBM6012B-Xが使用されていました。
スペックとしては2.4GhzのIEEE802.11 b/g/n対応品となっています。WPA3には非対応です。

マイク周辺には、Unisonic Technologies Co.,Ltd製のULN2803Lが装着されていました。
8チャンネルダーリントントランジスタアレイで500mA/Chのスペックです。
これはチルト用モーターの制御をおこなうものですね。

ちなみに電源部のコネクタは2ピンだけ利用されていますが、RST、RX+、RX-、TX+、TX-、LED、などのシルクが記載されいたので、なにやら改造や解析に使えそうな気もします。

ちなみに通話用のスピーカーですが、全体がゴムパーツで包まれており、ビビり音対策なども考えられたものでした。

また本体裏には意味のありそうな溝があり、壁掛けや天釣り用の部品を作れそうな気がしています。

個人的にはMicroSDカードの格納場所が良く考えられていて好印象でした。
上にチルトするとカードスロットが露出してアクセス可能になります。

そして通常利用の角度にすれば、カードスロットが見えずすっきりとした外観になります。

かわいい感じのカメラなので、住空間に設置しても違和感はありません。

今回分解したスマートカメラですが、ペットなどの見守り、3Dプリンタ監視、サーバ監視など、用途は様々です。安価な製品なので試しに購入してみるのにはちょうど良い製品だと思いました。

分解した印象は屋内利用であれば全く問題なく、チルトモーターの音も小さくお値段以上のスペックに感じました。なによりカメラという製品であるがゆえに、国内メーカー品という安心感は大きいです。

分解もお手軽なので、皆様も分解してみてはどうでしょうか。
もちろん分解後に組み立てしなおしてカメラとしても使うも良し。そんな感じで今回のレポートは終了です。

コメント