最近では多くの家庭にWifiが浸透し、気軽に無線通信ができる環境となりました。
Wifiの最新規格ではIEEE802.11acで4リンクを張って1734Mbpsもの速度を実現したものも製品化されていますね。
ということは、有線LANの速度優位性がなくなったのか?
そうではありません。
というわけで、今回は銅線(カテゴリー6など)で利用できる10ギガビット(10G BASE-T)による通信環境をそろえてみました。
今回利用する製品はインテル社のLANアダプタでPCI-Express接続のものです。
搭載チップはIntel X540で使用メディアは銅線タイプになります。
カテゴリー6ケーブルで55m、カテゴリー6Aケーブルで100mまでの距離で通信が可能です。
銅線タイプは消費電力が多めで、このボードに搭載されているチップはTDP13.4Wとなっています。
カード中心部にヒートシンクとファンが装備されていますが、その裏側にX540チップが鎮座しています。
バスタイプはPCI-Express 8レーン仕様です。
リンク速度は5.0 GT/s の Rev2.1になります。
LANカードとしては消費電力が多いので、電源部も沢山の部品が搭載されていますね。
X540チップ裏側を見ても大量のチップコンデンサが搭載されており、消費電力の多いチップと見て取れます(^^;
コネクタ部分は普通の RJ-45タイプが2ポート装着されています。
このように2箇所のコネクタを接続するのは間違いですね。。
今回は同一カードを2枚用意して、一般的なカテゴリー5Eケーブルにて接続してみました。
ケーブル長さは3メートル程度のものですが、問題なくリンクしました。
本来はカテゴリー6以上のケーブルが必要となりますが、今回は実験をかねて低グレードのケーブルを利用しました。
この状態でWindows機同士でファイルコピーを実施してみました。
スループットは驚きの733MB/sを記録!!
ケーブルなど、あえて悪条件を用意したにも関わらず驚きの速度で通信しています。
本来であればもっと高速だと思いますが、今回準備したストレージ速度の限界でこれ以上の領域は確認できませんでした。
実際に数テラバイトのデータを連続転送してみましたが、エラー等も発生せず非常に安定していました。
今回は2ポートのカードを利用していますので、静的リンクアグリゲーションによるチーム化をやってみました。
最近は携帯会社のCMなどでもリンクアグリゲーションという言葉が流れていますので、聞いたことがあるかもしれませんね。
通信を複数本束ねて速度を向上させたり、通信遮断に対する信頼性を確保したりする技術です。
今回はインテルのカードを利用しているので、簡単に設定することができました。
実際にはMACアドレスベースで通信するため、20Gbpsの速度が出るわけではありませんが、ネットワークでこの数字を表示させることができます(^^
まだカードやスイッチなど、高価な機器ではありますがファイルコピーが非常に高速になり快適な事は間違いありません。
ネットワークストレージを介したビデオ編集や、デジタル一眼のRAW編集など大きなデータを頻繁にやりとりされている方であれば、導入を検討されてはいかがでしょうか。
Windows用のデバイスドライバは以下からダウンロードできます。
intel x540-t2 Driver for Windows7
コメント
Install the Intel X540 adapter into a server and the auto-negotiation between 1 GbE and 10 GbE provides the necessary backwards compatibility that most customers require for a smooth transition and easy migration to 10 GbE. When time and budget allows, 10GBASE-T switches can be added any time to experience the full benefits of 10 GbE.