急遽電子レンジが必要となったので、SHARP製のRE-F18Aという電子レンジを買ってみました。
デザイン家電的なオシャレな外観とダイヤル操作だけの簡単なインターフェイスが購入の決め手です。
なぜシャープ製電子レンジを選ぶのか。
ちなみに、日本初の量産電子レンジも日本初のターンテーブル式電子レンジも開発したのはSHARPなんですよね。
技術の蓄積という意味ではSHARP製を選択するのが最善でしょう。
シンプルな操作パネルを実現するには
シンプル操作を実現している秘密は各種センサー類による高度な制御技術ですね。
個人的にボタンが多数並んだ操作パネルや不安定なタッチパネルなどは好きではありません。
2個のダイヤルと2個のボタンだけで構成されたインターフェイス。
クリック感がしっかりとしているので、指先の感覚を頼りに操作することが可能です。
時間設定やメニュー選択は下のダイヤルで操作します。
こちらもクリック感がしっかりしており、時間調整も快適そのもの。
RE-F18Aの基本スペック
では、RE-F18Aの銘板からスペックをチェックしてみましょう。
外観寸法は幅485mm * 奥行き375mm * 高さ305mmです。
庫内寸法は幅285mm * 奥行き320mm * 高さ190mmとなっており、コンビニ弁当などもすっぽり収まるサイズですね。
発信周波数は2450MHzと記載されています。2.4GhzのWifiと干渉するというのはここから読み取れますね。
出力も比較的ハイパワーで、ヒーター出力1380w、高周波出力900Wとなっています。
そもそも電子レンジの定義とは?
こんな時は消費者庁の家庭用品品質表示法をチェックしてみましょう。
電子レンジの定義は、高周波エネルギーで食物加熱を行うもの。定格高周波出力が1キロワット以下のものに限る。
との記載がありました。この製品は定格高周波出力900W出力となっていますので、この条件に当てはまります☆
その外にも様々な要件が記載されており、読んでいるだけで楽しいです。興味のある方はチェックしてみてくださいね。
RE-F18Aの銘板全体です。
電気回路図も書かれており、修理の際に役立ちそうです。
RE-F18Aの庫内をチェックしてみましょう。
ドアは手前に開くタイプとなっており、狭いスペースでもドアを大きく開くことが可能です。
庫内はターンテーブル無しの方式なので、大きなコンビニ弁当でも安心ですね。
ターンテーブル無しだと加熱ムラが心配になるところですが、そこはSHARPの技術力を信じましょう☆
ドアスイッチは2つのスイッチで構成されており、子供のいたずら等でドアを開けたまま作動させる心配もありませんね。
もちろん、知恵を持った大人が本気をだせば解除できてしまう可能性も。大きな子供は安全スイッチで遊ばないように注意しましょう。(笑)
庫内上部にはヒーターが入っていますね。こちらの出力は800wとなっています。
ではRE-F18Aの裏側を見てみましょう。
鉄板で構成されており、4つの足がある程度ですね。
RE-F18Aの後方です。
マグネトロンの通風孔と電源ケーブル、そしてアースケーブルが出ていますね。
実際に分解して内部構造をチェックしてみた
では、RE-F18Aの天板を取り外してみましょう。
左側には電気系のパーツ、右側には庫内を構成する鉄板とヒーターで構成されています。
本体正面から見て左側に小さな部品が搭載されています。
部品には189Hと記載されています。
先ほどの部品を取り外してみました。
沢山の穴が開いた部品になってますが、これは絶対湿度センサーですね。
オートモードの精度が高いのは湿度センサーのおかげでしょうか。
RE-F18Aの右側です。
こちら側には電子パーツが多数並んでいますね。
本体中央部に見えているのは電子レンジを構成するキーパーツのマグネトロンです。
そして電子レンジの心臓部、マグネトロンへ
RE-F18Aに採用されているマグネトロンは、WITOL製の2M339Hです。
出力945W、アノード電流300mA、アノード電圧4200V、フィラメント電流10A、発振周波数は2458MHzとなっています。
マグネトロンの出力としては比較的大きなものになります。この上だと出力1500W程度のものになるでしょうか。
マグネトロンは強力な高周波を出力する部品なので冷却フィンが設けられています。
空冷タイプなのでここに風をあてて冷却する必要があります。
先ほどのフィンが本体後方に装着されているファンの風で冷却される仕組みとなっています。
ちなみにこのファンを駆動するモーターは一般的なAC同期モーターとなっていました。
DCモーターで省電力化などという考えは必要ないということでしょう。
RE-F18Aの制御基板です。
パワー系の基板なのでタブ端子等によるコネクタ接続が多いのも特徴ですね。
先ほどの制御基板の奥にはフロントパネルを構成する表示基板があり、2階建て構造となっています。
モデルごとに表示基板は作り替え、電子レンジを構成する大部分の設計を共通化しているのかもしれませんね。
そして先ほどの制御基板には「Humi-Sen-P」と書かれた基板が立っていました。
名称から考えると湿度センサーの基板っぽいですね(^^)
先ほどから基板を中心によく見かけるロゴマークです。これはいったい何でしょうか??
実は中国の美的集団という白物家電メーカーです。
本体正面のドア開閉検出スイッチは一般的なリミットスイッチが使われていました。
ちなみにリミットスイッチはこのようなカム機構を介して2個のスイッチで構成されていました。
ドアが開いたまま動作してしまう状況は絶対に避けないといけません。
このように2重のスイッチでドアの開閉状態を検出しているので、信頼性も高そうですね。
ちなみに庫内を照らすライトは、このご時世でもLEDではなく、白熱電球が使われていました。
やはり高熱や高周波を浴びても壊れないデバイスと考えればコレでしょう(笑)
RE-F18A SHARP製電子レンジのまとめ
実際に数ヶ月使っていますが、「冷凍食品あたため」「自動あたため」「メニューの牛乳あたため」の利用頻度が高いです。
冷凍したご飯などもオートで問題ありません。またダイヤル操作がメインでバックライト付き液晶なので暗闇でも操作可能。
シンプルな操作パネルと各種センサーによる簡単操作を実現した電子レンジでした。
実際に使ってみると、良くできてるなぁと感じます。
最後に、新品の電子レンジを購入した際は、カラ焼きで内部の油を飛ばす必要があります。
この手順も説明書に記載してありますので、必ず熟読してから利用するようにしてくださいね♪
コメント
低価格帯の電子レンジは、どのメーカーを買ってもほぼMideaかGalanzのODMかOEMですよ。この機種はMidea製ですね。シャープだと、ウォーターオーブン ヘルシオの安めの機種AX-AJ1もMideaが製造してます。
寒くないよ依田だよさん、こんにちは。
詳しい情報提供ありがとうございました。
私も分解しながらインターネットで情報収集していましたが、Mideaの部品が中国で大量に流通していたので、そのように感じていました。
最近は日本ブランドだけの製品も多いので、家電を購入したら分解して内部を調査してみる事が重要だと実感しています。