Qi規格のワイヤレス充電器を分解してみた。

iPhone8を入手したので、ワイヤレス充電を試してみることにしました。
今回はQi規格に対応したエレコム製のW-QA03WFを購入したので充電テストと分解をしてみました。

W-QA03WFのパッケージとiPhone8です。

W-QA03WFを見てみるとQi正規認証品の文字。
安心して使えますね。



W-QA03WFをパッケージから取り出してみました。
中身はMicroUSBケーブル、マニュアル等もセットになっています。

今回はホワイトフェイスデザインのW-QA03WFを買ってみました。
他のカラーはフェイスデザインではないので、ホワイトのみこのデザインになっています。

裏面には滑り止めの大型ゴムが配置されており、充電中に滑るような心配はありません。

充電器の入力部はMicroUSB端子です。
Lightning端子ではないので、格安のケーブルを使えるのは魅力的ですね。

W-QA03WFはホワイトモデルなので、ケーブルもホワイトになっています。

付属ケーブルというだけあって、フィッティングはぴったり。

裏面も表面もぴったり。
出っ張ることもないので、端末を置いても引っかかる事はありませんね♪

では早速通電してみましょう。
W-QA03WFをUSB電源に接続すると、一瞬だけ青のLEDが点灯しました。

その後はLEDが消灯して待機状態となっています。

ワイヤレス充電に対応した端末を置いてみましょう。
今回はiPhone8を置いてみました。

すると、赤いLEDが点灯して充電が開始されました。
iPhone8の画面上も充電中のマークが表示されていますね。

続いてワイヤレス充電に対応していない端末を置いてみましょう。
今回はiPhone7でチャレンジしてみます。
(※本来は推奨される行為ではありませんので、自己責任でテストしてください)

先ほどの写真で赤のLEDが点灯したので、まさか!?と思いましたが、続いて青のLEDが点灯しました。
赤⇔青と交互に点滅しているので、エラーを示しているようです。

続いてXperiaXZ1です。これもワイヤレス充電には非対応なので、先ほどと同じエラー表示です。

続いてスマホ以外の物でも試してみましょう。
プラスチック製のレンズキャップです。予想通りLEDは全く反応しませんね。

やはりプラスチックでは全く反応しない。。。
というわけで、今度はエネループです。当然LEDはエラー表示ですね。
(※本来は推奨される行為ではありませんので、自己責任でテストしてください)



W-QA03WFの詳細をチェックしてみましょう。
待機中の電流は5V/0.09Aと少し電流を消費しています。

その状態でiPhone8を置いてみましょう。
W-QA03WFのスペックは5W出力となっていますが、入力側は5V/1.22Aとなっており、6.1W消費しています。
つまり15%ほどの電力ロスが発生するという事です。

ワイヤレス充電は充電パッドとの距離や位置関係が重要になってきます。
今回は手帳型ケース装着などを想定して、少し浮かせてみましたが、問題なく充電できています。

しかしながら、入力側の電流は5V/1.69Aとなっており、実に8.5Wもの消費。
この状態だと送電ロスは約40%と半分近い電力を失っています。

W-QA03WFのパッケージ裏面にはケースを付けたまま充電可能と書かれていますが、送電ロスなどの特性も理解したうえで利用するようにしたいですね。

ワイヤレス充電も十分楽しんだので、W-QA03WFを分解してみましょう。
本体にはビスなどは見当たりません。
接着かツメによる固定だと思われるので、スマホ用の分解工具で隙間を広げていきます。

少し格闘したところで、パカッと開きました。
固定は接着(溶着)のようなので、元に戻すには接着作業が必要になりそうです。

見えるパーツは基板とコイル、一部のディスクリートパーツのみ。

基板自体は固定されておらず、隙間に収まっているだけです。
中央部のコイルは両面テープで固定されているので、破壊しないように慎重に取り外しましょう。

パリッと剥がれました。
基板自体はパワー系のチップが乗ったシンプルなもの。

基板全体像です。円周に沿ってチップが配置されています。
このコイルは電磁誘導の原理を応用したものなので、わかりやすく言えばHIクッキングヒーターと同じようなモノです。

W-QA03WFの電源入力部をチェックしてみましょう。
端子はMicroUSB端子、データ端子は接続されておらず電源線のみ結線されています。
基板の型式はVM001-5W 20180424 Rev:1.0となっています。

電源入力部を通って最初のチップは、「Texas Instruments」の「LM358」です。
低消費電力のデュアル汎用オペアンプとなっていますが、Qiの発振用でしょうか。
Qi規格自体は110kHz~205kHzの周波数と規定されていますね。

続いてのチップは「MIFENG DIANZI」の「BQT151」です。
Qi認証を取得したワイヤレス充電専用のコントローラーICです。
Qi Ver1.2に対応し、温度制御や異物検出などをサポートしています。

沢山並んだトランジスタはコイル駆動用のブリッジ回路でしょうか。
BQT151」のリファレンス回路をそのまま使った感じですね。

コイル駆動部には2種類のFETが使われていました。
Si9926ADY」Dual N-Channel 2.5-V MOSFET
Si4953ADY」Dual P-Channel 30-V MOSFET

黒い部品は「334J63」と書かれており、0.33uf63Vのフィルムコンデンサでした。

いかがだったでしょうか?
Qi規格のワイヤレス充電器には沢山のICが搭載されて、異物検知などを含めた安全対策もバッチリです。
電磁誘導ということもあり、安全性の高い製品を選ぶようにしたいですね。